無痛波動療法

 昔から病気の治療を手当というように人間の手には病気を癒す力があると言われてきました。気のエネルギー、波動、といった類のものかもしれません。私がカイロプラクティックを学び始めたころ「頭蓋仙骨治療」という頭蓋骨の歪みを正す本との出会いがありました。毎日々色々な人の頭を触っていると、最初は何も感じなかったのが日がたつにつれ微妙な反応を感じるようになりました。

 

 その反応とは、振動、波動、波、雑味というか、表現するのが大変に難しいのですが、このような反応がだんだん消えて行くと、その人の頭痛や首肩コリなどの不快な症状も同時に消えていくのが解りました。また、その周辺のコワバリが柔らかくなり筋緊張が緩んでいくのも解るようになりました。

 

 このようにして体の他の部位にも同じようなことが起こるのではないかと思い、色々試行錯誤を続けていると、思った通り体のどの場所でも同じ反応が出ていたのです。こうして29年以上にわたって施術をしているうちに色々な経験をさせていただきました。その体験の中から劇的に改善したその一部の症例を紹介したいと思います。

 


 

 症例1)ママさんバレーボールの選手で年齢は35歳の女性の方が「アタックの練習中で着地の時に転がっているボールを踏んでしまい右足首を激しく捻挫した。」と言って来院されました。 3日前に受傷したとのことで足首はかなり腫れていて松葉杖をついていました。聞くと、松葉杖の生活を強いられたことで腰が痛くなっての来院でした。

 

 無痛波動療法で腰はすぐに楽になったので「足首も施術しましょうか?」というと「こんなに腫れている足首を治療できるんですか?」と尋ねてきたので、「この療法は触れるだけなので痛みもなく安全に施術できますよ。」と言って患部の検査をすると、内反捻挫で傷める靭帯が最大の反応を示したのでその部位に無痛波動療法を施すと、その場で松葉杖なしで歩けるようになり、翌日電話で腫れが引いて痛みがないので今日の試合に出ると言って喜んでいました。これにはさすがの私もそこまで改善するとは思っていなかったのでビックリしました。

 


 

 症例2)以前から調子が悪い時に時々来院されていた65歳の女性の方が「涙が止まらないので眼科で診てもらったら薬をくれたけど、飲んでも治らないから何とかならないか?」と相談がありました。頭と顔面の歪を調整したら上手くいくかもしれないと考え、施術することにしました。

 

 来院したときはハンドタオルで目を覆い、その目は真っ赤に充血していました。目の周りと顎関節の周辺を施術すると、その場で涙が止まり改善させることができました。これは、三叉神経の眼神経の一つである涙腺神経が周辺の筋緊張によって圧迫されていたのが原因でした。

 


 

 症例3)小学5年生の男の子で「マラソン大会の練習で走っていると咳が止まらなくなり苦しくて練習できないので大きな病院を紹介されて診てもらったが異常なしと言われて、とりあえず喘息の薬をもらったので飲んでみたが全然改善しない。」ということでの来院でした。

 

 この患者さんは、肋骨の中心で喉のところに接している胸骨柄というところが歪んでいたのでそれが気管を刺激して咳が止まらないと判断して施術すると、数日後電話で「あれ以来まったく咳がでなくなりました。」と喜びの報告でした。

 


 

 症例4)68歳の男性で「胸焼けがするので病院で診てもらったら逆流性食道炎と言われて胃酸を抑える薬を飲んでいる。」とのことでした。お腹を検査すると胆のうと十二指腸に反応がありました。その部位を施術して、しばらく油抜きの食事を取るように指示しました。

 

 この施術を数回続けると、胸焼けの症状はすっかり無くなって薬も飲まなくてよくなりました。この方は油物の摂り過ぎによって肝管、胆管、十二指腸が緊張した結果、食べ物が胃に停滞して逆流性食道炎を起こしていたと思われます。

 

 

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